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ジャスティン・モハメド、サメル・ムスカティ、ハンナ・グロス
2021年6月18日
「私は世界が終わるように感じました」と、ある庇護希望者は私たちに話した。アフリカの祖国を逃れた後、入管収容施設での彼女の経験を話した。「『家に留まりそこで死ぬべきだったかもしれない』と私は思いました」。彼女は、毎年世界各地で収容されている数十万人もの引き離された人びとの1人である。
移民や庇護希望者への虐待の物語、とくに米国当局による虐待はカナダのメディアで大きく報道されている。しかしカナダ人にとって衝撃的かもしれないのは、私たちがインタビューした女性はトロントでこの虐待を経験したことである。
彼女は2019年、空港到着時に逮捕され、手錠をかけられた。彼女はトロントの入管収容施設に連れて行かれ、金属製のベッド、トイレ、監視カメラのある寒い監房に1人収容された。彼女は病気になった時、看護師に報告すると、タイレノール(鎮痛剤)を渡され、「私はあなたと話す権利がない」と言われた。
カナダの入管収容施設システムの虐待的性質は、カナダの最も憂慮すべき秘密の1つである。これは世界中の難民や新参者を歓迎する場所というカナダの国際的な高い評判とは矛盾している。
このシステムは広範囲に及び、保護やより良い生活を求めてカナダに来た人びとを巻き込んでいく。その中には難民申請者、永住者、学生、一時的外国人労働者を含んでいる。2019-20年度だけで、合計8,825人が収容された。
このテーマに関する新しい報告書において、カナダ入管施設の被収容者が、独房や重警備州刑務所を含む、国内で最も厳しい監禁をどのように経験しているかを発表している。彼らは刑事訴訟や有罪判決で拘禁されているわけではないにもかかわらず。彼らは手錠をかけられ、足かせをはめられ、身体検査を受け、厳しい日課と常時監視下狭い場所に制限されている。また、当局が人びとを入管収容施設に収監できる期間を制限する法律はない。 |
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2016年以降、300人以上の人びとが入管収容施設で1年またはそれ以上を過ごしている。明確な釈放日がないために、多くの人がさらなる落胆や絶望、自傷行為の考えに陥りうる。釈放された人びとは、外出禁止令や電子監視ブレスレットの使用などの、不必要あるいは不釣り合いな自由の制限に直面するかもしれない。
メンタルヘルスに問題のある多くの人は、入管収容施設で差別を経験し、障がいのためにより制限された状態で収容されるかもしれない。オンタリオ州収容所では、しばしば隔離拘禁されている。また、自分の法的問題について自主的に決定することが許されず、法的に任命された代理人が決定することもある。多くの人は釈放されるために大きな障壁に直面し、一旦釈放されても、より厳しい釈放条件を守らなければならず、再逮捕される可能性もある。
子どもたちでさえ入管収容を免除されていない。2019年から2020年に、138人の子どもが収容され、うち73人が6歳未満だった。何人の子どもが収容された親と引き離されたかは、政府がこのデータを記録していないため、分からない。
アジアの国から来たある庇護希望者は、彼女が入管収容期間2人の子どもと引き離されたと話した。「私は子どもたちと一緒にいさせてほしいと職員に懇願しましたが、彼らは拒否しました。私の子どもたちのメンタルヘルスの看病には長い時間がかかるでしょう。子どもたちは毎日、私がいなくならないことを約束して欲しいと頼み続けています。」
入管収容は一夜にして変わることはないだろう。しかしカナダは、この卑劣な実行を廃止する道を進むべきである。政府は昨年、新型コロナのパンデミックのために入管被収容者を前例のない速さで釈放するという、積極的な手段を講じた。新型コロナを抑えて旧態依然に戻るよりも、カナダはこの機会を、人権侵害を防止するために入管・難民保護システムを徹底的に整備するために使うべきである。カナダは、その世界的な評価に応え、ここに来たすべての人びとにふさわしい人間性と尊厳をもって接するべきである。
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