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2021年1月5日
被占領下の西岸地区にあるイスラエルのオフェル軍事法廷の軍事裁判官は、著名なパレスチナ活動家、イッサ・アムロに対して明日評決を下すと予想されている。彼はイスラエルの軍事占領と不法入植地に反対する平和的活動のために、政治的動機による起訴に直面している。容疑のいくつかは2010年にまで遡る。アムネスティ・インターナショナルは、イッサ・アムロに長期刑の判決が下されることを恐れている。
2021年1月6日に開催予定のイッサ・アムロの審理を前に、アムネスティの中東・北アフリカ担当副ディレクター、サレハ・ヒガジは次のように話した。
「イスラエル当局はパレスチナ人活動家イッサ・アムロに対する迫害キャンペーンを終わらせなければなりません。彼は被占領パレスチナ地域(OPT)、とくにヘブロンでのパレスチナ人に対するイスラエル政権の差別と組織的人権侵害に反対する著名な発言者です。」
「アムネスティは、イスラエル当局にイッサ・アムロに課したすべての起訴を取り下げるよう繰り返し求めてきました。すべて政治的な動機によるものであり、イスラエル当局の人権侵害を公表するという彼の平和的な活動に関連していると考えています。」
「もっと広く言えば、アムネスティはイスラエル当局に、イスラエルの長年の軍事占領に反対して発言し平和的に活動するパレスチナ人活動家に対する組織的な攻撃をやめるよう要請しています。これらの攻撃は表現の自由の権利への暴力です。国際社会は今こそ、この弾圧キャンペーンを止めるために、そしてイスラエルや被占領地パレスチナ地域の人権擁護活動家が自分たちの活動への恣意的な妨害から保護されるよう保証するために、行動しなければいけません。」
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背景情報
イッサ・アムロは、ヘブロンの「入植地に反対する青年」（YAS）グループの創設者である。彼や彼のグループは、ヘブロンのイスラエルによる違法な入植地と、ヘブロン市でイスラエル当局がパレスチナ人に課す差別的な制限に反対して、非暴力的な活動を行っている。イッサ・アムロは、イスラエルの軍事占領下のヘブロン市の人権侵害を公表し、平和的な抗議活動を組織し、入植地、入植者による暴力、イスラエル軍・警察による人権侵害についての情報をジャーナリストや外交官、その他訪問者に提供している。彼は自分の人権活動のために、イスラエル当局や入植者から絶えず標的となっている。
イッサ・アムロは2016年2月に初めてイスラエル軍事法廷に現れ、「兵士への侮辱」から「許可なしの行進に参加した」までの18の容疑で告訴された。容疑の一部は2010年に遡る。イッサ・アムロはすべての容疑を否定している。イスラエル軍事法廷での裁判は、公正な裁判の国際基準を満たしていない。
過去10
年以上、アムネスティはイスラエルと被占領パレスチナ地域におけるパレスチナ人人権擁護活動家への一連の攻撃を発表している。イスラエル政府による脅迫行為、入植者やその他非国家的行為者による攻撃や脅迫の激化で、イスラエルと被占領パレスチナ地域の活動家にとってますます危険な環境が生まれている。
ヘブロンは被占領パレスチナ地域におけるイスラエルの違法入植地がある2つのパレスチナ都市のうちの1つである。イスラエル当局は長い間、ヘブロンのパレスチナ人住民に対して、集団処罰を意味する厳しく深刻な差別的制限を課してきた。ヘブロンのイスラエル軍・警察は、入植者によるパレスチナ人への攻撃を防ぐことにしばしば失敗し、その加害者に責任を問うことはほとんどない。
2017年9月、イッサ・アムロは、西岸のパレスチナ当局に批判的なコメントをフェイスブックに投稿したために、パレスチナ治安機関に逮捕された。その後、彼はパレスチナ電子犯罪法に基づく「公の秩序を」乱した、現在も西岸地区で施行されている1960年ヨルダン刑法に基づく「衝突の原因となった」「高官を侮辱した」として起訴された。アムネスティは、西岸のパレスチナ当局に対し、アムロに対するすべての起訴を取り下げるよう繰り返し要請している。
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