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ジョセフィナ・サロモン アムネスティ・ニュースライター メキシコにて。2016年1月6日
35歳メキシコ人の人道主義活動家のアドリアン・メレデスが2013年にイラクのシリア人難民キャンプに最初に足を踏み入れた時、彼は地獄の口に到着したのだと思った。
しかしこれは彼が見ることになる最悪のものではなかった。
その後12カ月間、シリアにおける流血から必死に逃れようとする男性、女性、子どもの流出は厖大で、トルコ・レバノン・ヨルダンは我慢の限度を超えた。選択の余地もなく、数千人が地中海を渡るという命の危険のある、ヨーロッパへの危険な旅を始めた。
地中海の恐怖が数百体もの溺死した遺体の映像によってメキシコのニュースチャンネルで明らかになり、アドリアンはもっと何かしなければならないと分かった。彼がピンときた時であった。
「私は、難民キャンプで私が会った多くの人びとの潜在能力に非常に強い影響を受けました。とても有能で教育を受けた若い人びとは、することもなく、仕事もなく、何もなくそこにいました。無為に過ごしただ待っていたのです」とアドリアンは話した。
「私は何かしなければならないと思いました。彼らのために学生ビザや奨学金を計画することは比較的簡単だろうと私は思いました。」
アドリアンの友人の多くは彼がクレージーだと思った。良いことだと思ってやっているにも関わらず、彼の考えは不可能に思われた。
しかし18カ月後、大きな困難を乗り越えて、彼はやり遂げた。
27歳のシリア人であるエッサ・ハッサンは、パンアメリカナ大学の広大な緑の庭園で優しく微笑みながらテーブルに座っている。この大学は、メキシコシティからバスで6時間離れた絵のように美しい町アグアカリエンテスにある私立大学である。
彼は、アドリアンと彼が設立した団体ハベシャ・プロジェクトの努力のおかげで到着した、30人の学生の最初の1人である。団体名は、異なる部族間の差別をなくし、統一を祝うために、アフリカの角で使われた誇りという古代の言葉から取った。
「このアイデアは、若い人びとに彼らの研究を終える機会を与えることです。紛争から逃げなければならない人びとのための教育への投資は、戦争の影響を受けた社会の復興の非常に重要な要素であることは、経験から分かっています」とアドリアンは説明する。
エッサは微笑みながら自分が現在集中研修で1年間を過ごしスペイン語を勉強していることを説明した。その後彼は社会学と人類学、その他のコースを取るつもりである。
エッサは2012年3月、最初シリア北東部の町マルザフから国を逃れた。アサド政権下での徴兵から逃れるためである。
「出発は、私に唯一残された選択肢でした。私は大学研究を継続し兵役を延期しようとしましたが、時間内に修士号を取得できませんでした。私には正確な計画などありませんでした。私の最初の優先順位は、出発すること、そして生き残る方法を見つけることでした。混乱していました」とエッサは私に話した。
彼は比較的短い旅になると思っていたので450USドルとお気に入りの本を少し持って出発した。3年半以上前のことである。彼はシリア国境を越えてトルコに入り、数カ月後レバノンに移った。教育を受けた若い男性として、彼は国際的な人道団体で仕事を見つけることができた。
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「私が到着した時、約2,000人の難民がいましたが、その後2年足らずで私が働く地域では10万人に増えました。それは大混乱でした。子どものための教育はなく、医療はなく、食料も足りませんでした」とエッサは話した。
レバノンに到着した人びとの数は急激に増加し、シリア人の生活はますます困難となった。難民キャンプの状況は過酷で、すべての人にとって食料は足りず、教育は極めて限定的であった。エッサは自分の研究を改善したくてたまらず、レバノンでは未来がないと思った。この時彼はアドリアンと出会った。この若い男性の潜在能力を理解しアドリアンはエッサのケースについて働き始めた。学生ビザはメキシコへの脱出ルートを提供できた。
「最初、すべての書類を得るために、6カ月かかるだろうと思いました。この状況はすべてはっきりしているので簡単だろうと思ったのです。しかし最終的には長い過程となりました。時には、物事は非常に困難で、私たちはエッサを連れて来ることはできないだろうと思いました。しかし私たちは本当に決めていました。私は彼を見捨てることはできず、彼は私を頼りに思っていました」とアドリアンは話した。
アドリアンはノーという返事を受け入れようとはしなかった。エッサのためのしつこいほどのキャンペーンを進め、彼はすべての政治家のドアをノックし、有名人を味方にし、この計画へ公的な支援が集まるためのキャンペーンを開始した。
しかしエッサのための時間はすぐに切れようとしていた。
「私は自分のお金をほとんどすべて使っており、選択肢を使い果たしていました。11月には私はすべての希望を失いました。シリアに戻ることは私の選択肢ではないことだけ分かっていました」とエッサは話した。
そして最後には、突破し彼らの努力すべてが実った。メキシコ当局がシリアの学生にビザと人生のチャンスを与えることに同意したのである。
シリア難民危機へのラテンアメリカの対応
エッサは、これまでメキシコにより学生ビザを配付された唯一のシリア人である。たとえ国が公式にはまだ難民の再定住に合意していなくても、多くの人はこのことを前向きな最初の一歩だと考えている。
この動きは、現在、トルコ、レバノン、ヨルダン、イラクおよびエジプトの満員の難民キャンプや非公式のテントでの居住、そして都市部において過酷な状況で暮らしている、400万人以上のシリア難民の一部に、法的な入国の形式を提供するという、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイを含む国ぐにによるイニシアチブに続いている。
エッサは、これまでメキシコの生活に非常によく順応していると言う。
彼がメキシコに到着して数カ月だが、彼は、食物を注文するために、十分なスペイン語を話すことができ、市内を移動し、新しい友人を作っている。
エッサは、まだ自分がこれからずっとメキシコに落ち着きたいかどうかを分からない。3年後は不安定だが、少なくとも現在は休息がある。
「未来のための準備を続けるために、私の研究を続けたいのです。」
彼の成功に支えられ、アドリアンは、このプロジェクトで慎重に選ばれた他の29人の学生を連れて来るためにすでに活動している。
「このプロジェクトの最も重要なことは、だれもが助けるために何かできると示すことです。エッサがメキシコに到着してから、私たちは同じことをしたいというエクアドルとコスタリカの人びとからメッセージを受け取っています。もちろん希望はあるのです。」
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