The Wire September2002より

  ペルーから拷問と虐待を根絶させる時である
 

ペルーにおける拷問と免責に抗議している人権擁護活動家たちによるリマでのデモの様子 © AI

 

 電気ショック、窒息させること、溺れさせること、殴打そしてレイプを含む性的暴行が、ペルーにおいて使用されている拷問や虐待である。刑務所看守や軍人と同じく警察機関職員はこれらの責任がある。最近の拷問の被害者は、特に「テロリズム関連罪」で拘禁された政治囚たちや、通常刑事犯罪の容疑者や徴集兵たちである。彼らは男性であったり女性であったり、子どもたちでもある。
 ほとんどの被害者は裁判前の調査段階において警察の留置場で、自白を引き出すために虐待や拷問をうけたと話している。警察官や検察官は有罪判決を得るために、自白に重きを置き、しばしば自白のみに頼っている。拷問や虐待の下で引き出された自白は、後に取り下げられたりあるいは脅迫の下で引き出されたと判明したりしても、法廷で証拠として認められる。拷問はまた被拘禁者や囚人を処罰するためにも使用されている。
 多くの拷問の被害者が威圧され苦しめられ脅迫されたために拷問の申し立てを取り下げている。威圧行動は免責とともに行なわれている。
 ペルー政府はすべてのペルー国民が国家による暴力から自由に暮らすことができるよう保証するため、拷問や虐待を根絶するための決定的かつ広範囲にわたる施策をとらなければならないのである。参照
Peru: Torture and ill-treatment - Time to put words into practice (AI Index: AMR46/005/2002)(英文のみ)
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 2000年12月、パスコ県にあるサンタ・ルシア刑務所の囚人であるエリサ・リベラ・トリビオは、拘置所にいた期間中何度も性的暴行を受けたと発表した。彼女はある刑務所看守は早朝何度も彼女の監房にやって来て、無理やり彼女に触ったと話した。これらの行為が続いた後、2001年2月に同じ看守が彼女をレイプしようとした。エリサ・リベラは3人の刑務所職員に対する公的権力による暴行の申し立てを提出した。
 エリサ・リベラがこれらの事件を発表してから、彼女は刑務所看守による報復に苦しんでいるようである。彼女7歳の息子を育てる唯一の糧である刑務所内で食物の販売を妨害されている。彼女は刑務所内で不法行為を犯したとして虚偽に起訴され、もし暴行の訴えを取り下げることを断るなら別の刑務所に移送すると脅されている。この事件は現在司法調査中である

  Hubert Méndez

 ウベル・メンデズ、当時16歳の少年は、ウアマンガ市でその地域の未成年非行集団の増加に対する特別作戦を実施中の警官によって捕まった。
 彼は警察署に連行され、3人の警察官に裸にされた。そして警察官たちは彼を殴り、警察が彼の所持品から見つけたという金属製の鎖を彼の肛門に無理やり入れた。
 彼は非行集団に所属し、「悪質なテロリズム」を犯したとして起訴された。ウベル・メンデズに対する拷問の調査は実行され、2人の警官が彼に対する拷問の罪で懲役6年を宣告された。
 この司法過程の間、ウベル・メンデズは見知らぬ人物に尾行され、彼の家族は脅迫のメッセージを受け取ったという。
 ウベル・メンデズに対する起訴が法廷に提出されたが、非行集団に所属する罪については無罪となった。「悪質なテロリズム」についての事件は、検察官が償うべき事件はないと決定した後、軍事法廷において終了した。

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