アレハンドロ・ソラリンデ・グエッラ神父 Q&A

 
         

Q. あなたが人権に関心を持つようになったきっかけは何ですか?
A.
数年前、私はメキシコのオアハカ州を旅行したときに、どのように移民が犯罪組織によって誘拐され、性的虐待を受け、脅迫されているのか、そしてどのように地方政府が移民の人権を侵害しているのかを目撃しました。私は起こっていることを無視することができなかったのです。

Q. 人権擁護活動家としての仕事で直面している主な課題は何ですか?
A.
私は絶えず、私の移民のための活動をして欲しくない人びとからの脅迫や嫌がらせ、軽蔑などに打ち勝とうと努力する必要があります。地方政府や犯罪組織、麻薬密売人は私たちが邪魔をしているために人権擁護活動家を排除したいのです。しかし彼らのそんな試みがあったとしても、私たちは活動を続けなければいけないのです。

Q. あなたの活動はあなたの生活や家族にどのような影響をもたらしましたか?
A. 私 は移民の権利を守るために働き始める前の私とはまったく別人になりました。私の家族はこの危険について知っています。彼らは危険を受け入れています。私は、今静かで快適な生活に決して戻ることはできません。私は移民の正義のためのこの闘いに参加するようになったのです。するべき仕事はたくさんあります。移民のために闘うことには価値があります。

Q. あなたのやる気を保つものは何ですか?
A. 毎日、私は少しの食べ物と夜の避難場所を求めて避難所にやって来る中米の移民に会うとやる気が起こります。彼らは非常に脆弱です。やって来た彼らを見ると私はとても胸が痛みます。私はまるで彼らの父親か兄であるかのように、彼らを守らないといけない気持ちになります。私は最近中米を旅行し、そこで貧困と暴力を見ました。メキシコを通過する移民は単に米国でより良い生活を見つけることを願って捜し求めているだけなのです。


Q. あなたにとってアムネスティ・インターナショナルはどのような意味がありますか?
A. アムネスティを通して、私はこの世界には悪よりも善の方が多いことを発見しました。昨年、私の人生のうちで最も困難な時を乗り越えましたが、世界中の人びと、私が知らない人びとが私に手紙を書いてくれたので、私は1人ではないと感じました。私は彼らの愛を感じ、そしてそのおかげで私は前進し続けました。私はそれを愛のグローバル化と呼んでいます。

Q. 本紙読者へのメッセージはありますか?
A. アムネスティの会員はこの世界がより良い場所でありうるという生きた証拠です。私はアムネスティの会員に、私自身と移民のため、私たちを守るために人生の時間を割いてくださったことに感謝申し上げます。あなた方は私たちに私たちは1人ではないと、家族のように感じさせてくれました。

Q. あなたの活動から教えられた最も重要な教訓は何ですか?
A. 私 はこの世界の人びとは善人でもなく悪人でもないことを学びました。3つの機関:家族・学校・教会が失敗しているために、明確に物事を見ることができないこの世界の人びともいます。教育の不足のために善悪を理解できないまま物事を行なっているだけなのです。


アレハンドロ・ソラリンデ・グエッラ神父はメキシコ南西部における移民のためのカトリック・パストラル・ケア・センター(Pastoral de Movilidad Humana Pacifico Sur del Episcopado Mexicano)のコーディネータであり、オアハカ州シウダッド・イクステペックという町の移民避難所の所長である。

米国へと北に向かう数百人もの中米の移民を運ぶ貨物列車は、メキシコ南部の重要な鉄道の分岐駅であるシウダッド・イクステペックを通過する。移民はより北に彼らを運ぶ次の列車が到着するまで、休憩と食べ物を得るために避難所に立ち寄るのである。彼らは犯罪組織の主な標的であり、金銭を巻き上げる目的で誘拐され、虐待されている。

ソラリンデ神父は脅迫や威嚇、嫌がらせの標的となっているため、彼のためのキャンペーンが行なわれている。

wire2009年12・2010年1月号より

         
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