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北部ウガンダにおける夕暮れは誘拐の恐怖と「ナイト・コミューター(夜間移動)」という独自の対処法をもたらす。2002年6月以降、１万2,000人もの子どもたちが、神の抵抗軍(LRA)と呼ばれる反政府武装勢力によって、兵士として、性奴隷として、荷役人として誘拐されている。1986年に戦争が始まってから、数え切れないほどの子どもが殺害され、1万5,000人以上が逃げ出したか、ウガンダ人民防衛軍(UPDF)といった政府軍によって救出された。
ウガンダ北部の、グル、パデル、キツグムにおける不安定によって、親たちは自分の子どもを都市部や国内避難民(IDPs)キャンプへと送り出している。ナイト・コミューター現象はまた北部ウガンダにおける市民の保護に関する幅広い問題の症状でもある。
片道数キロを歩いて、多くの子どもたちが町中や、グルの町から5キロ離れたラコールのような郊外に特別に作られた施設で眠っている。非政府組織(NGO)によって運営されているこれらの施設は、安全と、眠るための清潔な場所、きれいな水と衛生設備、基本医療やカウンセリングを供している。
しかしどの国内避難民キャンプも保護を供する施設から近いわけではない。毎晩、これらの施設から遠く離れている数万人もの子どもたちや多くの大人たちが、国内避難民キャンプの中心へと移動する。それは端にいるよりも安全だと感じるからである。キャンプの中心へと移動する人びとはどんな特別な支援や保護を得ていない。
ナイト・コミューターの数は安全の認識によって変化する。年初以降の急増は、LRAとヨウェリ・ムセベニ大統領の間で紛争を終わらせるための、和平交渉の決裂後のLRAの活動の増加に直接関係している。
誘拐や残酷な襲撃から逃れようとして、ほとんどの子どもたちは大人の家族の保護もなく、都心部で病院で教会で商店の軒下で夜を過ごすために移動する。その移動中に、政府軍兵士やLRAから嫌がらせを受ける危険を冒している。
12歳のバリーは施設の1つまで2キロの距離を歩いている。彼は戦争で両親を失った。「ぼくはここが安全だと感じるからこの施設に来るんだ」彼は言う。「ぼくは家にいると誘拐されるんじゃないか心配なんだ。ぼくは叔母さんと暮らしている。ぼくの両親は反政府軍によって殺された。」
北部ウガンダにおける内戦期間は約20年となり、いまだ人権侵害、殺害、四肢切断、誘拐、強かん、性暴力の報告が続いている。子どもたちは人権侵害すべての矢面に立っている。そして子どもたちの権利は毎日のように侵害されている。自分の家でさえ安全でなく、ナイト・コミューター避難所に安全という空想を見つけようともがいているのである。
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