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UA 154/08
脅迫/嫌がらせ
チリ共和国
対象者： エレナ・ヴァレラ・ロペス(女性)ドキュメンタリー映画監督
エレナ・ヴァレラ・ロペスはチリ中部のランカグア刑務所（ランカグア複合刑務所、第6州）に収容されている。彼女は現在、この4年彼女が取材をしている木材会社とチリのマプーチェ先住民の人びとの間の土地の使用をめぐる争いに関するドキュメンタリーを撮影している。アムネスティ・インターナショナルは政府がこの争いの調査を中止させるために、そして彼女とマプーチェ先住民の人びとを威圧するために、彼女を逮捕したと考えている。
エレナ・ヴァレラ・ロペスは5月7日に現在収容されている場所から約620キロメートル南にある第9州にある彼女の自宅で警官によって逮捕された。彼女は「犯罪を目的とする違法な参加」によって起訴されている。
警察はエレナ・ヴァレラ・ロペスの家からビデオテープや音響機器、スチールカメラ、携帯電話、ドニュメンタリーの撮影に必要な衣装を含む機材などを差し押さえた。さらに逮捕した警官たちは彼女が行なった取材や、国立オーディオビジュアル基金(国立文化芸術委員会のオーディオビジュアル基金)という政府機関による映画の資金調達の書類を持ち出した。アムネスティはマプーチェ活動家やこの取材に意見を提供した人びとを脅迫し嫌がらせするために、チリの治安機関によってこの情報が使用されることを恐れている。
2008年3月以降、政府は木材会社とマプーチェの人びととのの争いに反対する意見を述べた3人のドキュメンタリー映画監督を逮捕している。
背景情報
マプーチェ・コミュニティはチリの1993年先住民人民行動の下でチリの先住民の1つとして認められている。この行動はチリの先住民が「前コロンビア時代から国に存在する、そして民族的文化的表現の彼ら自身の形態を保存する土地は彼らの存在と文化の主要な基礎である、人間集団の子孫」であると主張している。
土地の使用はマプーチェ先住民の人びととチリ政府の間の争いの中心であり、この争いは10年以上続いている。2003年に国連先住民の人権と基本的自由の状況に関する特別報告者はチリへの派遣後に報告書を提出した。その勧告の中で「土地の個人的要素のための権利を認めることに加えて、共有使用のための資源を含む伝統的共有される先住民領域は再生され、回復されるべきである」と述べている。
アムネスティはチリ警察(カラビネロス)によるマプーチェへの虐待や嫌がらせを報告しており、人権と基本的自由のために闘う先住民コミュニティの人びとに対して反テロリズム法を使用するチリ政府を公式に批判している。(以下を参照UA
121/06, AMR 22/001/2006,
2006年5月5日) 2008年3月、国連人権委員会は、先住民の土地の権利を支持する活動に参加したマプーチェ・コミュニティの人びとに対する反テロリズム法の適用に憂慮を表明した。2008年5月21日、チリは国連理事会の3年間の理事国に選ばれた。このようなチリは国際的にそして国内的に人権を守るために、人権理事会と十分に協力するために自らの公約を明らかにしなければならない。
（停止情報あり ↑上記掲載）
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