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被拘禁者への拷問および虐待が引き続き報告されており、刑務所の状態は依然として過酷である。2003年のデモで、参加者と治安部隊の衝突によって100人以上が死亡し、数百人が負傷した事件の捜査が遅れている。
背景
2004年は政治的・社会的不安定に覆われた年になった。
・7月、南米第2位の規模であるボリビアの天然ガス資源の将来を問う国民投票が行なわれた。現行政権への信任投票に見えたが、不満やボイコットの呼びかけ、投票箱を燃やすといった脅迫がある中で行なわれた。国民投票の結果、政府が勝利した。
・2003年10月に治安部隊によって多くのデモ参加者が殺害された事件に関連して、ゴンサロ・サンチェス・デ・ロサダ前大統領とその陣営に対する多くの訴訟が提起された。議会は2004年10月に訴訟を進める承認を与えた。
免責
5月、上院は、ジェノサイドや人道に対する罪、戦争犯罪について国際刑事裁判所(ICC)から起訴された米国民に対し、国際的な訴追から完全な免責を与える、米国との二国間協定を承認した。協定は、年末までに下院議会で可決される予定である。
拘禁施設での虐待
多くの刑務所環境は劣悪で、残酷で非人道的かつ品位を傷つける取り扱いに等しい状態である。慢性的に過密状態であり、リクリエーション、医療、更生設備が不足している。被拘禁者への虐待に関して複数の報告があった。
・4月、スペイン国籍のフランシスコ・ハビエル・ビリャヌエバは平服の警官によってサンタ・クルスで拘留された。彼の申し立てによると、逮捕令状を出さなかった警官たちは彼を見知らぬ場所へ連れて行き、そこで彼を殴打し殺すぞと脅したという。また彼の頭を溺れそうになるまで水につけた。2月にサンタ・クルス市で起きた地方検察官の殺害への関与を自白させようとして電気ショックを彼に与えた。
2003年のデモ参加者殺害に関する調査
2003年2月と10月の治安部隊による100人の殺害に関する調査は遅々として進まず、調査の中立性、独立性、完全性に関する懸念が年間を通して強まった。2月、軍事裁判所は、2003年2月にラパスで行なわれたデモの最中に2人の民間人を死亡させた4人の軍関係者に無罪判決を言い渡した。7月、10月事件の調査担当の検事は、殺害者を特定することが「技術的に」不可能であるとして、調査を終了させる予定を発表した。憲法裁判所は5月、先の4人の軍人は通常裁判所で裁判を受けるべきであると裁定し、年末に通常裁判所の管轄の下、調査が継続された。 |
