アムネスティ・インターナショナル（以下アムネスティ）は人権擁護活動家ゴールデン・ミサビコへの有罪判決を批判する。この判決は表現の自由に関する権利および人権擁護活動家たちが自らの仕事を合法的に実行する権利の侵害であると考える。アムネスティはこの判決を覆すように、そしてゴールデン・ミサビコに科された懲役刑を破棄するようにDRC当局に要請する。

　ゴールデン・ミサビコは9月21日に「地元住民を怖がらせるために本質の誤った情報を広めた」としてルブンバシ治安判事裁判所(Tribunal de Paix)によって有罪判決を受けた。彼は8カ月の執行猶予付き懲役1年を宣告された。これは懲役4カ月を意味する。ゴールデン・ミサビコはこの判決を宣告される際には出廷していなかった。彼の弁護士はこの有罪判決に対し控訴した。

　ゴールデン・ミサビコの逮捕、拘留および有罪判決は国連人権擁護活動家に関する宣言を支持したDRC政府の義務と完全に矛盾している。この宣言ではこう述べられている。何人も、個人でまた他の者とともに、以下の権利を有する。人権に関する情報を「自由に出版し、他の者に伝え、または広めること」。あるいは　そして「法律上も実行上もともに、すべての人権と基本的自由の順守について」一般公衆の関心を集めること。〔普遍的に承認された人権および基本的自由を促進し保護する個人、団体および社会機関の権利と責任に関する宣言第6条〕　.

　アムネスティはまたゴールデン・ミサビコの起訴に反対するキャンペーンを行なうルブンバシの4人の人権擁護活動家に対する死の脅迫に深く憂慮している。グレゴワール・ムラムバ、ティモシー・ムブヤ、エマニュエル・ウムプラ、そしてドミニク・ムノンゴは9月16日以降携帯メッセージによる脅迫を受け取っている。4人の人権擁護活動家が受け取ったメッセージは次のとおりである。「お前は自分が賢いと思っているな。終わっていないことを理解しろ。お前たちがみんな死ぬところを見るつもりだ(略)お前たちが抗議のデモ行進を組織することができるならな」(“Vous pensez être plus malin. Saches que ce ne pas fini. On verra quand vous serez tous mort … si vous ferez encore des marches”).

　活動家たちは身を隠すように強いられたが、脅迫はいまだ続いている。 9月29日受け取った最新のものは、「我々には情報がある」、どこにいようとも活動家を追いかけて捕らえることができるぞ、というものであった。

　アムネスティは、死の脅迫を捜査し、責任者を裁きにかけること、人権擁護活動家たちをさらなる脅迫や起こりうる攻撃から保護すると保証すること、そして脅迫行為や人権擁護活動家の恣意的な逮捕を止めることをDRC当局に要請する。

背景
　人権団体アフリカ人権協会カタンガ州（ASADHO/カタンガ）の代表であるゴールデン・ミサビコは7月24日に逮捕され、「国家の安全を脅かした」(“atteinte à la sûreté de l’Etat”)として起訴された。彼は拘留が原因で病気となったために8月30日に保釈された。　

　ゴールデン・ミサビコの逮捕および起訴はASADHO/カタンガによって7月12日に発行された報告書が原因である。2004年1月に国家の安全保障と公共の安全を理由に閉鎖されていたシンコロブエ・ウラン鉱山で、政府高官が採掘人による採掘から不正に利益を得ていると申し立てた。DRC当局は鉱山を保護するための十分な措置を取っていないと、この報告書は述べている。また2009年3月26日の政府とフランスの原子力会社アレヴァ(AREVA)とのDRCにおける鉱山可能性およびウラン鉱山の権利の合意における透明性の欠如を批判している。

　さらなる情報はアムネスティ緊急行動7月17日および9月22日(UA 208/09, AFR 62/013/2009 と追加情報AFR 62/014/2009, またUA 249/09, AFR 62/017/2009)を参照。