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「また誘拐されることが怖くて、私たちは避難所へ来ています。当時私は8歳でした。
私は自分の弟妹たちが私のように誘拐されて欲しくありません。私たちはここまで早足でやって来ました。」
14歳の少女が彼女の4人の弟妹と一緒に、ウガンダ北部グルの街から5キロ離れたラコールの町の避難所まで1キロを毎日歩いている。
ウガンダ北部では、夜、約3万人の子ども「ナイト・コミューター」(夜間通勤者)が、家から逃れ、都市部にある国内避難民(IDPs)のためのより大きなキャンプセンターへと移動する。この「ナイト・コミューター」現象は2003年に始まった。この現象の主な理由は神の抵抗軍(LRA)による襲撃や誘拐の危険から逃れること、そして一般的風潮としての不安感の蔓延である。子どもたちのほとんどは大人の家族の保護なく移動し、「身体的虐待、性的搾取、強かんを含むジェンダーに基づく暴力の恐怖に直面している。」(1)「ナイト・コミューター」はウガンダ北部の保護に関する大きな問題の象徴であり、どれだけ家族や地域社会生活に影響を与えているかを明らかにしている。
ウガンダ北部における約20年間の内戦中に、殺害、四肢切断、拷問、誘拐、強かん、性的暴力を含む国際人道法違反や人権侵害が継続して報告されている。子どもたちの人権は日常的に侵害されているのである。
1986年以降、ウガンダ北部は反乱によって揺り動かされ、ジョセフ・コニー率いる武装勢力LRAは1987年からその地域で活動している。LRAは一般市民を標的としている。この勢力は、市民を誘拐し、村を焼き払い、学校や病院を襲撃し、ウガンダ北部一帯で車を待ち伏せ攻撃している。LRAは唇、耳、鼻をそぎ、手を切るなど、一般市民を切断している。
子どもたちはこの内戦で大きな苦痛を受けている。内戦が始まってから2万5000人以上の子どもたちがLRAに兵士や性的奴隷、荷役人として使用する目的で誘拐されている。捕らわれている間に妊娠した少女は7,500人の少女のうち1,000人である。(2)殺害された数は不明である。
片道数キロを歩いて、たくさんの子どもたちが町中や郊外にある特別に建てられた施設で眠っている。NGOによって運営されているこれら施設は、安全で清潔な眠るための場所や清潔な水と衛生設備、基本的な健康管理とカウンセリングを提供している。多くの子どもたちが一時避難所、病院の建物内やベランダ、その他の公共施設でも眠っている。
国連子どもの権利委員会 (締約国による子ども権利条約の履行を監視する責任のある独立専門機関)
のウガンダ第二定期報告の最終意見は9月30日に発表された。これらの意見は「ナイト・コミューター」に関する多くの勧告を含んでいる。特に紛争下の子どもと子どもの誘拐の章の第70段落ではこう記載されている。
「委員会は締約国がナイト・コミューター現象に取り組むことを、またLRAやその他の武装勢力による誘拐の危険に対して最大限子どもたちを保護するために必要な施策を行なうことを要請する。加えて、委員会は締約国がナイト・コミューターの避難所への支援を強化するように勧告する。」
ウガンダ政府は子ども権利条約を1990年に、武力紛争に関する子どもの関与における子ども権利条約選択議定書を2002年に批准した。
国連総会が1959年に子ども権利宣言を、1988年には子ども権利条約を締約した日である、11月20日の国際子どもの日の準備を国際社会が行なっている中で、アムネスティ・インターナショナルはウガンダ政府にウガンダ北部の子どもたちの人権の保護と促進を要請する。
「子ども時代は健全な成長を保護する時間であるという考え方は、ウガンダ北部において事実上完全になくなっている。」(3) ユニセフ報告書『世界子ども白書2005』
今こそ行動しよう！
ウガンダ政府に手紙を書いてください。
(例文)
●私はウガンダ北部におけるナイト・コミューター現象について憂慮しています。
I
am writing to you my deep concern about the phenomena of night commuters in
northern Uganda.
●あなたが子ども権利条約と武力紛争に関する子どもの関与における子ども権利条約選択議定書におけるウガンダの義務を守ることを、また国連子ども権利委員会によってウガンダ政府に対して成された勧告を遅滞なく実施することを要請します。
I
urge you to uphold Uganda’s obligations under the Convention on the
Rights of the Child and the Optional Protocol to the
Convention on the Rights of the Child on the Involvement of Children in
Armed Conflict and to implement without delay the recommendations made
to the government of Uganda by the United Nations Committee on the Rights of
the Child.
●私はナイト・コミューター避難所の活動や地域社会に適応した支援サービスの発展を支援するように望みます。
I
hope to support the work of night commuter shelters and the development of
community-orientated support services.
●私は子どもの誘拐を防止するためにウガンダ北部において、誘拐されている子どもを救出し、誘拐されていた子どもにリハビリを行なうといった、施策を発展させ、支援するように要請します。
I
call to develop and support measures in northern Uganda to prevent the
abduction of children; rescue those who are still abducted and rehabilitate
those who have been abducted.
●ウガンダ北部の紛争地域における人道的援助を行なう国内のまた国際的団体の活動を支援してくださるよう要請します。
I
urge to support the work of national and international organizations
providing humanitarian assistance in the conflict-affected areas of northern
Uganda.
►手紙のあて先：
ウガンダ大統領
The President of the Republic of Uganda:
His Excellency Yoweri Kaguta Museveni
President of the Republic of Uganda
Office of the President
Parliament Building
PO Box 7168
Kampala Uganda
Fax: +256 41 346 102
書き出し:
Your Excellency
(1)
Page 49,
The State of the World’s Children 2005, UNICEF Report
(2)Page 3, Northern Uganda UNICEF Humanitarian Situation Report – October
2005
(3)Page 50, The State of the World’s Children 2005, UNICEF Report
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