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昨年コンゴ共和国首都ブラザヴィルから何万人ものコンゴ民主共和国(DRC)国民を強制送還する治安行動中に起こった警官の暴力、迫害、恣意的拘禁および強かんは人道に対する罪に相当するかもしれない広範囲な攻撃の一部だった、とアムネスティ・インターナショナルは、7月2日最新の報告で発表した。
アムネスティは、コンゴ共和国から外国人を大規模強制送還させるという現在の計画すべてを中止すること、そして不法に追放されたすべての人が、彼らが望むならば戻ることを許可するよう要請する。
ムバタ・ヤ・バコロ作戦：昨年4月から9月まで、コンゴ共和国における外国人の大規模強制送還は、コンゴの治安機関その他による多数の人権侵害、国際法上の犯罪を記録した。この期間少なくても17万9千人のDRC国民が、その中には多数の難民や庇護申請者が含まれているにもかかわらず、一斉に検挙され、恣意的に逮捕され、コンゴ共和国(コンゴ-ブラザヴィル)から強制的に出国させられた。
「ムバタ・ヤ・バコロは人道に対する罪に相当するような広範囲な攻撃を記録した」とアムネスティのDRC調査員であるイーヴィー・フランクは話した。
「私たちの調査には次のことを示す多数の証言を含んでいます。DRC国民を一斉検挙しようと急ぐ中で、警察は頻繁に過度な力を行使し、恣意的逮捕を実行し、金銭や所有物を強奪し、財産を破壊し、いくつかのケースでは女性や少女を強かんしたということです。これまで犯罪捜査も起訴も行なわれていないようです。コンゴ共和国には、国際法の下での犯罪への刑事責任能力があると容疑を受けた人間を裁きにかけるという明確な義務があります。」
大規模強制送還
リンガラ語で「高齢者のビンタ」を意味する「ムバタ・ヤ・バコロ」作戦は、犯罪における認識された上昇に対する大規模な治安上の反応であった。コンゴ共和国当局は隣国DRC出身の「クルナ」(犯罪組織)のメンバーを非難した。公式には、作戦は「不法移民」に焦点を合わせたが、DRC国民は自分たちの在留資格に関係なく直ちに標的となった。
2014年4月から9月までの作戦期間中、庇護申請者や難民の強制送還は、国際法に違反して日常的に行なわれた。
強制送還は全国規模で行なわれ、DRC国民の帰国は33箇所の国境検問所で記録された。ブラザヴィルでは、DRC国民を恣意的逮捕した後に、警察が「ビーチ」と呼ばれる港に彼らを移送した。この場所はコンゴ川の対岸にあるDRCのキンシャサへ国境を越えるための都市の要所である。
2009年からブラザヴィルに住むDRC国民のジャクリーヌ（仮名）はアムネスティにこの一斉検挙がどれほど恣意的であったのかを話した。
「〔2014年〕5月2日金曜日、私たちがブラザヴィルのモウンガリ地区の自宅にいた時に、地区長と警察がやってきました。彼らは、DRC出身者はみな出ていかなければならないと私たちに言いました。（略）私たちはブラザヴィルでは合法的に滞在していたのですが、彼らは私たちの身分証明書を見ることさえ拒否しました!
私たちは服だけ持って、キンシャサ行きのボートに強制的に乗せられました。私は現在4人の子どもとここにいます。そして路上で生活しています。私たちは現在捨てられているのです。私たちはここで危険に晒されています。」
アムネスティがインタビューした112人の約半数は、作戦中自分たちが恣意的に逮捕されたと話しており、その中には複数回逮捕された人もいる。
警察の暴力と増加する外国人嫌悪への恐怖は、多く人が自発的にDRCに戻るようにさせている。35歳のDRC国籍のマリー（仮名）は、DRCへの出発を待つ間ビーチの過密した非人道的な状況をアムネスティに話した。
「私は、〔DRCへ〕出発する前の2日間をビーチで過ごしました。その2日間、死亡した子どもたちやその場所で出産した女性たちがいました。私自身が出産を目撃しました。その赤ん坊は窒息で死にました。私は4人の子どもと外で眠り、そこには多くの人びとがいました。警察は彼らを手荒く扱い無理やり押しました。そして乗船料は無料でしたが、彼らは私たちに船に乗るためのお金を求めました。私は乗船するために警官に40米ドルを渡しました。」
暴力と強かん
DRC国民が金銭や所有物を強奪される以外に、生存者はコンゴ共和国治安機関がどのように、彼らに恥辱を与え威嚇するために、強かんを含む肉体的な暴力を使用したかを説明した。
21歳の母親は、6人の警官が午前3時に彼女の家に入ってきて、彼女を強かんしたかを説明した。当時彼女は4歳の娘と家にいた。
「彼らは私の服を脱がせて、一人ずつ強かんし始めました。私が彼らに逆らって、抵抗しようとすると、彼らはブラザヴィル人がザイロイス〔DRC国民〕を犬のように扱っているのか見せてやると私に言いました。彼らのうちの一人は私の腕を縛り、もう一人が私を道具で傷つけました。」
またアムネスティは5歳の少女を含むさらに4人への強かんを記録した。
DRC国民に対する外国人嫌悪
コンゴ共和国警察は「ムバタ・ヤ・バコロ」作戦について宣伝するためにマスコミを何度も使用した。「犯罪家庭」の存在を特定するために一般住民をけしかける目的で、ラジオやテレビに出て、そして拡声器を使った。アーティストが差別を煽り立て、「『ンガラ（外国人あるいはDRC国民）は家に帰る、私たちの仕事は守られ、彼らは去っていく』といった歌詞を含んだ歌を作曲した。
その結果、外国人嫌悪が広範囲に広まり、DRC国民は、通りで隣人や一般市民によって脅迫され、いじめを受け、嫌がらせをされた。彼らは自分たちの仕事や、自分自身や家族をサポートする能力を失った。警察が「違法賃借人」と家主に600米ドルの罰金を導入した後、家から追い出されて、通りでやむを得ず眠った人もいる。
9人の子どもの母親であるDRC出身の庇護申請者はアムネスティにこう話した。
「彼らは市場でこう言って私たちを脅迫しました。『私たちはあなたの世話をするつもりです。見なさいよ』と。
隣人たちは私たちにうんざりしていると言います。彼らは私たちに石を投げます。そして彼らは電力供給網から私たちの家を切り離しました。私たちの子どもはもはや学校へ行きません。なぜなら子どもたちが連れていかれてキンシャサに送られることが怖いからです。」
「当局によって煽られたこの猛烈な外国人嫌悪を考えると、多くのDRC国民は、自分たちはコンゴ共和国を離れざるを得ないと感じました。政府は、これらの出発が自発的であると言いましたが、これは事実上、正体を隠した強制送還であり国際法違反です。当局は、公の差別すべてを終わらせ、より広い社会での外国人嫌悪の態度に緊急に取り組まなければなりません」とイーヴィー・フランクは話した。
西アフリカが現在狙われている
アムネスティはまたポワントノワール市で2015年5月14日以来、西アフリカ国民を狙った、逮捕、拘禁、強制送還という新たな高まりを恐れている。
「コンゴ共和国政府は、直ちにこの作戦の新段階を中止し、昨年の大規模強制送還の繰り返しにはならないと保証しなければならないのです」とイーヴィー・フランクは話した。
注： コンゴ共和国の文書ですが、コンゴ民主共和国出身者に対する暴力なので翻訳しました。 |