コンゴ民主共和国(DRC)：人権活動家に自由を

コンゴ民主共和国(DRC)政府は首都キンシャサで会議を開いたとして3月15日に逮捕された人権活動家を即時無条件で釈放しなければならない。この恣意的逮捕に刑事的責任のある容疑者は公正な裁判において裁きにかけられなければならない。

市民社会活動家グループに所属する5人の若い活動家がキンシャサのセントレ・エロコ・ヤ・マカシ（マシナ文化センター）で3月15日逮捕され拘禁されている。彼らは政治的過程への若者の市民関与についてのワークショップの後の、記者会見に出席していた。活動家たちと一緒に拘束されたあるDRCのジャーナリストは3月18日夜釈放された。

「DRC政府は平和的な集会および表現の自由のために拘束された活動家たちをすぐに釈放しなければなりません。これらの逮捕は、来年の大統領選の前に平和的な集会に対する政府の継続的な弾圧を示しています。」クリスチャン・ルム、アムネスティ・インターナショナル・グレートレイク地域キャンペーナー

情報筋は、数人の外国人を含む約30人が、この会合を攻撃したDRCの治安機関によって逮捕されたと、アムネスティに述べた。治安機関職員のうち数人は武装し、私服を着ていた。

この作戦で逮捕された人のうち数人はその日のうちに釈放された。しかしキンシャサの市民社会団体は数人が獄中に残されていると主張している。

セネガルのエン・ア・マッレ（うんざりだ）のファデル・バッロ、アリオウ・サネそしてマラル・タッラ、ブルキナファソのバライ・シトーエン（市民のほうき）のウエドラオゴ・シビリ、DRCの若者運動、変化のための闘い(LUCHA)のフレド・バウマはいまも拘束されている。

DRCのテレビ局アンテンネAのジャーナリストであるエリック・イザミは3月18日の夜釈放された。

3月17日の朝、さらにLUCHAの活動家がゴマで、キンシャサでの彼らの仲間の逮捕に抗議して国家諜報機関(ANR)の地方事務所の外で座り込みデモを実施した際に逮捕された。　

LUCHAは、3月15日に警察によって中断した会合を主催した若者による市民社会運動の1つである。

これらの逮捕は最近数カ月間の選挙法の改正に関する議論の中でのDRCにおける表現および集会の自由への弾圧に続いて、キンシャサに心配という悪雲を広めている。

「国際法の原理に違反した非常に多くの活動家の恣意的逮捕や、適正手続きをすべて無視して彼らを拘束することは、DRC選挙の討論のための場所が急速に縮小しているという憂慮すべき信号を送っています」と、クリスチャン・ルムは話した。

ある目撃者は、キンシャサで逮捕された時、人びとが治安機関から嫌がらせを受けて対処されたとアムネスティに話した。　

「セネガルやブルキナファソからの会議の出席者たちは暴力的な非人道的な扱いを受けました。　コンゴ人の会議出席者たちはめった打ちにされました。棒で殴られた人や、頭を車に打ち付けられた人もいました」と目撃者は話した。

アムネスティはDRC政府に逮捕された人びとの釈放を要請する国内のそして国際的な人権団体による抗議に参加する。　

3月17日、DRC政府のスポークスパーソンであるランバート・メンデは、フランスのラジオ「ラジオ・フランス・インターナショナル(RFI)」に会議を非難したと引用された。またDRCにおける暴動で若者グループを起訴した。　

「警察が、活動家やジャーナリストが政治的過程における市民の関与を議論することを妨げることは困ったことです。DRC政府は、逮捕された人びとを直ちに釈放し、逮捕中に犯された暴力を調査することで、国際人権に取り組んでいることを示さなければなりません」とクリスチャン・ルムは要請した。

背景情報

逮捕が行なわれた会議はフィリムビ（市民活動のためのコンゴ若者運動）が計画した。エン・ア・マッレ（セネガルの市民社会グループ）はワークショップに参加した。そのメンバーにはDRCでよく知られた人もいた。彼らは2012年3期目に立候補したセネガルの前大統領の企てに反対する国民動員において重要な役割を果たした。ブルキナファソのバライ・シトーエンは2014年10月ブルキナファソでブレーズ・コンパオレ大統領の失脚に貢献した市民社会グループであるが、このメンバーも参加した。