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ウズベキスタンは世界有数の独裁国家であり、発言には危険を伴う。しかし息子がスパイ容疑で拷問され投獄されてから約9年になるアジズハン・ムサエフは、自分の体験をこのインタビューで語った。
だれかのもくろみで、息子の貴重な9年間は奪われた。父親として、私には不当に起訴された息子を守り正義を追及する義務がある。
この9年間、私は多数の手紙を当局に送ってきた。危険が伴うため、他人は巻き込まずに一人で手紙を書いた。私は年を取っている。他の子どもたちや孫たちの安全が心配だ。1年間検事総長に会おうとしたが、会ってはもらえなかった。
しかしライティングマラソンは私たちにとって、ようやくエルキンのケースが注目されるための大きな希望だ。私たちは正義のため力を尽くす。
政治的駆け引き
2006年、エルキンは国連開発計画の仕事で会議に出席するために、キルギスタンへの飛行機に搭乗するところを拘束された。身に覚えのない機密情報の入った書類が彼の荷物に入れられていた。
それからしばらく私たちは彼の行方について何も分からないでいた。私たちは彼が生きているかどうかも分からなかった。10日後、彼が国家保安局(NSS)で拘束されていることが判明した。彼と面会できたのはそれからさらに4カ月後だった。
私たちがエルキンを探している間、彼は残酷な拷問を受けていた。日中は殴打され夜は尋問の1カ月を送っていた。家族はお前を非難していると言われた。彼はスパイ容疑を認める自白調書に署名を強要された。 |
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彼に起こったことを知った時の私たちの感情は、言葉では表しきれない。悲しみ、悔しさ、疑問、苦しみ…そして、正義を追及するという決意。私たちは何らかの政治的駆け引きに巻き込まれたのかもしれないが、それについてはどうすることも出来ない。
拷問による変化
エルキンは友人や同僚から、正直できちんとした人物として知られていた。彼はいつでも愛する人たちのために最善を尽くしていた。それは今も変わらない。しかし、9年間の投獄生活で彼の精神が変化したことは間違いない。拷問と精神的プレッシャーから彼は老け込み、本格的治療を必要としている。刑務所ではアスピリンを与えられれば良い方で、ほとんどの場合は無視される。
毎年私たちは4回の長期訪問（1回2日間）と4回の短期訪問（各2時間）、そして小包6つ（各10ｋｇ）を渡すことを許されている。エルキンは勉強が好きで、フランス語を勉強するためにフランス語の本を持ってきてほしいと私に頼んだ（彼の英語はほぼ完ぺきだ）。しかしただのフランス語の教材でさえ刑務所では問題視された。ほとんどが読み書きのできない刑務所の職員たちは、外国語の本を読むエルキンをスパイ呼ばわりした。
このような状況においても、エルキンは希望を捨てず、正義が勝つことを信じている。最近の手紙で彼は名誉挽回のためにも、自分に何があってもこのケースを最後まで見届けてほしいと訴えた。
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