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何十年間も、パット・ベネットは彼女の兄であるマイケルを1973年9月に拷問し、殺害した責任をチリ海軍に認めさせようとしている。隠蔽と嘘にもかかわらず、彼女は成功すると心に決めている。
パット・ベネットと彼女の夫フレッドは待つことについてすべて知っている。チリの最高裁判所から上告の結果を聞くために、9月のほとんどを待って過ごした。彼らはチリ海軍と法廷闘争で闘うことにこの9年を捧げた。そしてこの40年間、彼らはパットの兄マイケル・ウッドワードのために正義を得ようとしていた。1973年9月、マイケルは海軍の軍人に拷問され、海軍船エスメラルダ号の舷側に連れられ、後に死亡した。これまで彼の家族は真実を隠そうとする数多くの試みと官僚の妨害に取り組まなければならなかった。
パットとフレッドはチリ海軍にマイケルの死の責任を認めることを求めている。彼らは、拷問や殺害を行なった階級の低い個人にのみに海軍が非難を負わせることを拒否している。彼らは命令を出した人びとにまで広げた犯罪の説明責任を求めている。彼らはまた、海軍に1973年にチリを支配したテロと迫害の波における海軍の役割を認めることを求めている。その年アウグスト・ピノチェト将軍は民主的に選挙で選ばれた社会主義者のサルバドル・アジェンデ大統領から権力を奪った。
「海軍はクーデターにおいて重要な役割を果たしました」とパットは話した。「軍艦は拘置所や拷問施設として使用されました。エスメラルダ号だけで112人が拷問されました。」
船の上での尋問の生存者たちは残酷な殴打、電気ショック、性的虐待について説明した。
英国とチリの国籍を持つマイケルが、1954年にチリを旅行した当時、22歳だった。
彼は1961年に聖職者になった。「彼はますますチリの労働者と貧しい人びとの窮状に気付きました。」とパットは話した。マイケルはバルパライソ港の労働者階級の地域である、セッロ・プラクレスで生活して活動し、労働組合や社会運動に参加した。
真実の探求
1973年9月11日の軍事クーデターのすぐ後に、通りの拡声器は、新政権による尋問を求める人びとの名前を呼び出した。それらの中にマイケルの名前があった。「彼は初め友人の家に行きましたが、その後家に戻りました。彼は隠すことは何もないと話しました。」とパットは思い出す。9月22日の早朝マイケルは海軍パトロール隊に家から連れ出された。家族は後にマイケルは逮捕され心不全で死亡したと伝えられた。
1975年、さらに不吉な真実が現れ始めた。パットは英国の新聞オブザーバー紙である記事を偶然見つけた。「それはこう伝えていました。『英国人聖職者がチリの船の上で殺害される』
恐ろしいことでした。私たちはチリにおける拷問について聞いたことがありませんでした。」パットとその家族はロンドンへ行き、アムネスティ・インターナショナルの調査員と会った。「彼女は『マイケル・ウッドワード』と名前のあるカードを私たちに見せました。それは空欄でした。」調査員は家族にもっと知っているかもしれないチリ人亡命者の名前を渡した。彼らは遠くまで行くことができなかった。「クーデターの後、人びとは恐怖に凍っていました。恐怖に陥りました。私たちもです。」 |
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1986年、パットとフレッドはチリに行った。「マイケルについて知っている人を見つけることができるように、私たちは多くの人びとと話しました。ピノチェト時代の間、それは非常に恐ろしいことでした。私たちは見られていると感じました。」
海軍最高司令官はエスメラルダ号で何が起こったのかを認めるようにというパットの要請を拒否した。政府は海軍に対し法的行動を起こすようにという彼女の要請を拒否した。「その代わりに歴代の大統領はいまだチリ海軍を親善使節として称賛しています」とフレッドは話した。
権力と闘う
2002年、パットは海軍に対して訴訟を起こした。徐々に事実が現れはじめた。「マイケルは海軍がバラックとして使用したバルパライソにあるサンタ・マリア大学に連れて行かれました。彼らはそこで彼を拷問しました。そして彼は海軍戦争学校に移送され、そこでも拷問は続きました。彼はさらに担架でエスメラルダ号に連れて行かれました。」ある上級士官は、マイケルは乗船1時間後に死亡したと証言した。海軍病院死体安置所の職員は、遺体は胸に射創があったことに気付いた。「後に彼らはマイケルが通りで撃たれて殺害されたと発表することを試みました。」とパットは話した。死体解剖は本当の死因を確認できるが、マイケルの遺体は発見されていない。
チリ海軍は強力な機関である。「海軍士官はチリ社会の上層部出身です。」とフレッドは説明した。「海軍は貧しさに苦しんでいるバルパライソに強い影響力を持っています。軍は少なくとも仕事の50パーセントを提供します。判事の多くは海軍と密接な家族関係があります。」この事件はパットとフレッドにバルパライソと周辺地域で多くの敵を作った。そして裁判所の外での対立は非常に緊迫したものになった。彼らは一度海軍の支持者に囲まれ、警官によって付き添われなければならなかった。
このケースにおける進歩は痛々しいほど遅かった。内務大臣公文書保管所にある書類は情報を隠すために不完全で改ざんされている、パットとフレッドは話しました。調査を率いた判事は2度と交代した。最初の判事は2年後このケースを終わらせようとした。2番目の判事は、フレッドは「良心的で勇気ある人」だと表現した、死の脅迫を受け取り警察の保護が必要になった。3番目の判事は有罪の証拠にもかかわらず、裁判となった29人の海軍軍人のうち19人に対するすべての容疑を不起訴とする決定をした。残りの10人は誘拐罪にだけ起訴された。パットとフレッドは、最高裁判所がこの決定を覆すことを望んでいた。しかし2011年10月上旬、裁判所は彼らの申し立てを退けた。
パットとフレッドにとって、このことは話の終わりではない。彼らはチリ国外でこのケースを追求する計画をしている。「チリ海軍は1973年にこの犯罪を行なわれたことを認めていますが、罪を犯した個人が命令に従って行動していなかったのだと主張しています」とフレッドは話した。「しかし命令は海軍最高司令部によって出されました。彼らはこの犯罪を計画し監督しました。人びとは法廷でそのことを証言しました。私たちは彼らに責任を引き受けることを求めます。私たちは、人道に対する罪が再び犯されないように保証するために、犯罪の命令に服従しないという下級士官の権利を海軍が認めることを求めます。そして私たちは必要な限り活動を続けます。」彼らの闘いは続き、エスメラレルダ号は世界中の港で歓迎され続けている。
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